瞬間移動?!仏壇のろうそくが消えた事件簿
母の命日から
数週間経った
ある日のことでした。
仏壇にお水とお茶を
あげようとした時、
お寺からいただいた
「先祖代々供養」と書かれている
ろうそくが無くなっていることに
気が付きました。
途中まで使っていたので、
「代々供養」の4文字分が残っているろうそくでした。
家には私しかいなかったので
不思議に思い
探してみましたが、
どこにも見当たりません。
仏壇が置いてある
棚の引き出しも調べてみようと思いました。
お墓参りに使おうと取っておいた
「供養」の2文字分だけが残っているろうそくを
白い紙に包んで
入れておいた引き出しです。
引き出しの前に置いてある
大きな花瓶を避けようとしたら
思いの外軽く、
ひょいと持ち上がりました。
水が1滴も無く
空っぽでした。
水をたっぷり入れた後、
白い包み紙を開けてみたら
「供養」の2文字が残ったろうそくと一緒に
「代々供養」の4文字のろうそくも
入っていたのです!
なぜそんなことになっているのか
不思議でしたが、
とりあえず
4文字のろうそくを
仏壇に戻し、
2文字のろうそくは
また白い紙に包んで
引き出しにしまいました。
後から考えてみても、
どうしても不思議で不思議で。
もう一度
引き出しの中の白い包み紙を開けてみたんです・・
そこに入っていたのは、
「先祖代々供養」の6文字が書かれた
新品のろうそくが1本
わけがわかりませんでした。
でも、思い返すと
不思議なことはそれだけではなくて。
空っぽの花瓶に生けられていた花は
なぜあんなに
生き生きとしていたのでしょうか。
(水を入れる際、花瓶を逆さまにしてみましたが、
本当に水が1滴も入っていませんでした)
その花は、
母の命日のために飾っていた花でした。
もし、
ろうそくが無くならなければ、
水が無くなっていることに気が付かず
せっかくの花が
しおれてしまっていたでしょう。
母が気づいて
教えてくれたのでしょうか。
そして、
水を入れたお礼に
ろうそくを
新品なものにしてくれたのかもしれません。
花が大好きで、
細やかなこともよく気が付く
とても優しい母でした。